手術はすべて月曜〜土曜日まで毎日行っています。外傷など緊急性があれば時間外にも対応しています。それぞれの病状は個々で異なりますので、担当医までお問い合わせ下さい。(入院応需)
◆白内障とは?
◆原因は?
原因として一番多いのは加齢で、60歳以上の方では70%以上の方が白内障による視力低下があるといわれています。
他にも先天性のものや、糖尿病、アトピー性皮膚炎、ステロイド剤の使用、目の打撲などによるものがあり、若いうちから白内障がでることがあります。
◆白内障の症状
●通常の見え方
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●白内障の見え方
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霧がかかったようにかすんで視力が低下したり、2重にだぶって見えたりします。
また、日中に屋外にでるとまぶしく感じることもあります。
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◆治療
いったん白内障が進行してしまうと、薬では水晶体の濁りを取ることはできませんので、濁りを取るには手術が必要です。
白内障の濁りが軽く、初期の場合には点眼薬で進行を予防することもありますが、完全に進行を阻止するものではありません。
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◆手術方法は?
濁った水晶体を取り除いて人工のレンズ(眼内レンズ)を入れます。
1)目に細い針を入れ、水晶体の前方の膜(前嚢)に円形の穴を開けます。
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2)超音波の器械を入れ、水晶体の濁った中身を吸い出していきます。
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3)きれいになったところで、眼内レンズを挿入します。
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4)眼内レンズを水晶体の袋の中に固定して終了です。
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◆手術の合併症
白内障手術は、近年洗練され非常に安全なものとなりましたが、やはり手術である以上、合併症が起こることがあります。ここでは代表的な合併症について説明させていただきます。
駆逐性出血
非常に稀ですが、手術の最中に突然眼内で大出血を起こすことがあります。
この場合、最善の処置を行っても視力がかなり低下する可能性があります。
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後嚢破損
水晶体の袋である後嚢が手術中にやぶれてしまったり、水晶体の支え(チン小帯)が弱い場合は、そのまま眼内レンズを入れることはできませんので、眼内レンズを縫い付ける手術が必要になることがあります。
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術後眼内炎
手術の傷口から細菌が目の中に入り、細菌感染を起こすことがあります。頻度的には非常に稀ですが、視力が低下する可能性があります。
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後発白内障
手術の数ヶ月から数年後、後嚢(水晶体の袋)が濁ってくることがあります。これを後発白内障と呼び、視力が低下してきます。その場合は、外来でレーザーを用いて濁った部分を飛ばす治療を行うと、視力の改善が得られます。
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◆手術の時期は?
いつ手術をするかということですが、加齢による白内障の場合は基本的には「日常生活でご不便に感じられた時」になります。視力が1.0近くでもかすみやまぶしさが辛く、手術を受けられる方もいらっしゃいますし、視力が0.5くらいでもそれほど不便がないからと手術を希望されない方もおられます。
しかし、白内障が非常に進行してしまうと、手術が難しくなったり、急性の緑内障になることもありますので、定期的な受診をお勧めします。
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