手術はすべて月曜〜土曜日まで毎日行っています。外傷など緊急性があれば時間外にも対応しています。それぞれの病状は個々で異なりますので、担当医までお問い合わせ下さい。(入院応需)

◆緑内障とは?

視神経が障害され、視野が狭くなる病気です。

緑内障が進行していないうちは、自覚症状がないことが多く、視力検査でも末期まで良好にたもたれることがほとんどです。一般に鼻側から視野の障害が起こり、進行すると中心部分にも視野障害が起こってきます。

▼視野障害の進行▼

2002年の岐阜県多治見市で行われた大規模検診の結果(通称 多治見スタディ)、40歳以上では有病率5.0%(20人に1人)にも上ることがわかり、現在、日本人の中途失明原因として、糖尿病性網膜症を超え第1位となりました。

H17年 わが国における視覚障害の現状より(厚生労働省)

◆眼圧とは?

眼圧は緑内障にとって重要な値になってきます。
眼圧とは目の硬さのことで、血圧と同様に単位はmmHg(ミリメートル水銀柱)であらわします。正常な値は10〜21mmHgです。

たとえば、ボールでは硬さを調節するのは空気ですが、目では房水という液体によって硬さが調節されています。房水は毛様体で作られ、虹彩のうらを通って房水の出口(隅角)で吸収されてバランスを保っています。

◆ 緑内障の分類

緑内障には、房水の出口(隅角)が広いタイプ(開放隅角)と狭いタイプ(閉塞隅角)があります。

開放隅角の緑内障には、眼圧が高い原発開放隅角緑内障と、眼圧が正常にも関わらず、視神経障害が起こる正常眼圧緑内障があります。前述の多治見スタディによって、この正常眼圧緑内障は緑内障の6割以上に上ることがわかりました。

また、閉塞偶角の緑内障は原発閉塞偶角緑内障と呼びます。このほかにも、先天性に生じる発達緑内障や、ぶどう膜炎やステロイドなどで眼圧が上昇する続発緑内障などがあります。

原発開放隅角緑内障では、房水の出口である隅角から房水が流れにくいため、眼圧があがってきます。

原発閉塞偶角緑内障では隅角が狭いため、房水の流れが悪くなり、眼圧が上昇します。
急性型と慢性型があり、急性の場合は、急激に非常に高い眼圧となります。(いわゆる急性緑内障発作のことです。)

◆緑内障の検査(必要に応じて以下のような検査を行うことがあります)

○眼圧検査
 目の表面に空気を当てて測定する方法と、専用の器具を目に当てて測定する方法があります。

○眼底検査
 視神経の陥凹(へこみ)や萎縮の程度を見る検査です。
 緑内障の目では視神経の陥凹(くぼみ)が正常の目と比べて拡大しており、
 視神経が障害されているのがわかります。
 

○隅角検査
 目にコンタクトレンズをのせて、隅角の広さなどを調べる検査です。

○視野検査
 視野障害の程度を検査します。

◆治療

○点眼治療
 治療は、まずは眼圧をさげる点眼治療を行います。房水の産生を減らす点眼薬と房水の流出を
 促進させる点眼薬があります。眼圧が下がりにくい場合には点眼薬を2〜3種類併用することもあります。
 点眼治療やレーザー治療のみでは下がりにくい場合は、飲み薬を飲んだりすることもあります
 
○レーザー治療
 レーザーで虹彩の根元に穴を開けて、房水の新たな通り道を作り、流れを良くしたり、
 隅角にレーザーを当てて流れを良くします。



○手術
 点眼治療やレーザー治療のみでは下がらない場合は、緑内障手術を行います。
 現在、緑内障手術で主に行われているのは以下の二つで、病状に合わせて、手術方法を選びます。
 手術は局所麻酔で行いますので痛みはほとんどありません。
 手術時間は目の状態にもよりますが、40〜60分程度です。

流出路再建術(線維柱帯切開術)

目詰まりをした線維柱帯を切り開く手術です。眼圧が極端に下がりすぎてしまうことはありませんが、その分大きく眼圧を下げることは困難です。

濾過手術(線維柱帯切除術)

房水の流れの悪い線維柱帯(隅角にある房水の出口)の一部を切除し、房水の流れをよくする手術です。 大きく眼圧を下げる事ができますが下がりすぎてしまったり、眼圧が安定するまで日数がかかる事があります。また、感染症が起こりやすいという短所があります。




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